さまざまな治療法 | 双極性障害を完治させる方法、診断されたら早めの治療開始が重要
躁から始まるか、鬱から始まるかは 人によって異なる

さまざまな治療法

薬を服用する

双極性障害を診断されたら、まずは病院での治療を受ける必要があります。双極性障害の場合は治療の際に入院する可能性が高いので、入院設備が整っている病院を探しておくといいでしょう。治療の最中には、適した薬を服用するでしょう。その薬には、気分安定薬や抗精神病薬があります。うつ病や双極性障害を発症した患者は、その症状によって不眠症を発症する可能性もあります。診断されてから不眠状態が続くと、治療に悪い影響を与えかねないので、病院によっては睡眠薬を処方する事もあります。こういった数々の薬を定期的に服用する必要があるので、病院の検査で双極性障害と診断された後は家族の協力を仰ぎましょう。精神状態によっては、自分1人のコントロールで薬をきちんと服用し続ける事が難しくなります。

対人関係療法について

うつ病や双極性障害と診断されたら、そこから通院や入院をして治療が始まります。治療をする為には、適切な薬を服用する以外に精神療法を受ける事もあるでしょう。精神療法の中には、対人関係を築く上での考え方や捉え方を、他人とのコミュニケーションの中で探っていきます。対人関係療法を、病院によっては同じ病気を発症させている患者同士で行なっています。同じ病気を診断されている事から、劣等感が生じる事も少ないでしょう。お互いにコミュニケーションを図る中で、知識を深め、自分がどうあるべきかという答えを一緒に見つけ出すのです。

認知行動療法とは

精神療法の中に、認知行動療法というものもあります。これは、悲観的に物事を捉えやすい双極性障害患者が持つ、間違った考え方に気付いてもらい、医者との会話の中でどのような行動を取るべきかを見つけていく療法です。医者とのマンツーマンで行なう場合もありますが、時に患者の家族を交える事もあるでしょう。精神疾患と家族が診断されたら、患者自身も家族も辛いものです。しかし、こういった認知行動療法を取る事でより知識を深め、家族と患者共に治療に励んでいく事が大事だとされているのです。

個人差があるため診断に時間がかかることも

双極性障害の診断に至るまでは、患者によっては長期間かかる可能性があるのをご存知ですか。 双極性障害とは、躁状態とうつ状態を波のように繰り返す病気ですが、この疾患をもつ患者のおよそ3分の2はうつ状態から始まると言われています。躁状態に移るのも、人によって数年単位であったりします。その間はずっとうつ状態ということです。躁状態がない場合はうつ病との診断になってしまうため、双極性障害と診断されるまで、長い人で10年近くかかる場合もあります。 双極性障害と診断されてからも再発を防止するために長く治療が必要になります。症状によりますが、2週間に1度通院する場合、3割自己負担額で月6〜9千円程度かかることが多いようです。経済的な負担が大きい双極性障害の場合は、国の自立支援制度を利用して、通院費1割自己負担の助成を受けることができます。

双極性障害が分かり始めた

双極性障害について、そのメカニズムが分かり始めたのはほんの数十年前のことです。双極性障害は今や精神科医の間でも認識が広まり、アメリカ精神医学会の「精神障害の診断・統計マニュアル第4版改訂版」に従い、診断することが基準とされています。うつ病は躁状態にはなりませんが、うつ病の中にも躁状態を誘発するような因子があったり、双極性障害に近い症状を持つ人などを素早くかつ幅広く診断を可能にするために、双極スペクトラムという概念が近年注目されています。 双極性障害の治療には今や第三、四世代の治療薬と言われる選択的脳内神経物質再取り込み阻害剤や、特に睡眠に着目した生活リズムの改善による療法など、有効な手法が次々と明らかになってきています。